グッピーは卵胎生(らんたいせい)
正確には、グッピーは体内で卵から孵化した子供を生むので産仔(さんし)といいます。
グッピーは「卵胎生」といって、受精卵を胎内で孵化させ、生まれた稚魚を数日後に産み落とします。
このサイトでは、産仔を便宜上「産卵」で表します。
グッピーの産卵時期
グッピーは他の熱帯魚と同じく、季節を問わず産卵します。水温23℃以上で、エサを充分食べて健康体ならばドンドン子を産みます。
なお産卵サイクルは約25日前後ですね。早いと23日くらい、遅いと28日くらいかかる場合もあります。
メスのグッピーが子供を産んだら、その日をカレンダーにでも記録しておきましょう。こうすることで次の産卵時期を予測できます。
グッピーは子供を生む時間帯がだいたい決まっています。夜明けと共に生み出す感じですね。
だいたい朝5時くらいから生み出し、遅くとも朝9時くらいには産み終えます。
少しずつ産まれることもあれば、一気にドバッと出てくることもあり、逆子だと少し時間がかかります。
産み終えたように見えても、最後にまた1匹生まれることもよくあります。
産卵前のメスの見分け方
メスは胎内で卵を孵化させるので、孵化した稚魚の目がお腹から透けて見えます。
ただし品種によって見え易い・見えにくい場合もあります。普通の黒目の品種は分かり易いですね。
逆にアルビノの品種だと目が赤いので、赤い点々がお腹に沢山見えてきたら産まれる日はちかいです。
よく「産卵前は急に早く泳ぎだしたり、ソワソワした感じになる」などと言われますが、あまり無いですね。
初産であればそうなる可能性もありますが、多くの場合、あまり出産前の前兆はありません。
メスが普段どおりに泳ぎ回り、朝方に突然ポンポン生まれるのが普通だと思います。
ただメスは多少水面を飛び跳ねる事が多いので、水槽にフタをしないと飛び出し事故が起きやすいですね。
メスがもうすぐ子供を生む時には、お腹がかなり膨らんできます。稚魚がギュウギュウに詰まっている感じです。
お腹が膨らみ、稚魚の目がメスのお腹から沢山見え出したら、もうすぐ産まれると判断できます。
しかし「明日間違いなく産まれる」とは断定できません。メスの栄養状態にも左右されます。
メスが稚魚を産んだあとは、お腹の膨らみが小さくなります。お腹の膨らみ加減は実際に見て覚えるのが現実的ですね。
グッピーは稚魚を捕食します。
グッピーを飼う以上、親魚に稚魚を食べられるのは避けて通れないです。最初に見たときは結構、驚くかもしれません。
メスはやや、稚魚を食べるのを我慢しようとする場合もありますが、オスは抵抗なく食べます。
稚魚は生まれた瞬間から生存競争が始まります。すぐに泳げない子は捕食されやすく、泳げる子は生存し易いです。
画像は、グッピーのメスが子供を産んだ直後の状態。水槽の底にいるのがグッピーの稚魚です。
これはフルレッドという赤い品種なので、子供も生まれた時からやや赤みがかっています。
なるべく多く稚魚を多く取りたい場合は、もうすぐ子を産みそうなメスを別の水槽に移しましょう。
メスを水槽の水ごとそのまま新しい水槽に移せば、水合わせも必要ありません。
メスが子を産み終えたら、メスだけ元の水槽に移すか、あるいは稚魚を稚魚専用水槽に移してください。
画像はウチの稚魚用水槽です。親魚から隔離しているので捕食される心配がありません。
なお稚魚は数が多いので、ウチでは水合わせせずに、水温が同じ水槽に移しています。その位の生命力はありますし、稚魚の死亡例もありません。
産卵後のメスは体力が落ちているので、できれば2,3日単独飼育できるのが理想ですが、自然の環境では常にオスに追われるのが普通なので、元の水槽に戻しても大丈夫です。
また、予備の水槽が無い場合は、水槽に水草などの稚魚が隠れられる場所を作ることで、多少は食べられますが少数は育てられます。
稚魚はだいたい体長が1.5cmくらいになればクチに入らない大きさになり、親魚に捕食されなくなります。
1回の交配で3回産めます。
グッピーは一度交配すれば、1ヶ月ごとに子を産み、計3回子供を産みます。
つまりメスをオスから隔離しても、3ヶ月は産卵しますので念頭に入れておきましょう。
同じ理由で、熱帯魚店でグッピーのオスとメスが混同している水槽から買ったメスなら、購入後メスが単独でも産卵します。
なお、稚魚はかなり体色が薄いです。なので、この状態からは品種の違いや、雌雄の判別はまず不可能です。
メスにたくさん子供を産ませたい場合のコツ
比較的子供を多く産むグッピーですが、実は飼い主の手加減で多少の数の調整はできると思います。経験上、以下のやり方で産卵数に違いがありましたね。
子供を多く産ませたい場合は、エサを少し多めにします。またエサやりの回数も増やすとより効果的です。要はメスに栄養を多く取らせるわけですね。
こうする事で卵の数は比較的多くなると思います。逆に子供を少なくしたい場合はエサは少なめにします。
一番良いのは、体の大きいメスを飼う事です。体の大きさと産卵数は比例します。